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#14 小悪魔、子悪魔


 僕は元々子供好きだった。大学の時分、塾講師のバイト(中一、中二の数学)、家庭教師のバイト(中三の英数)もどちらかといえば苦ではなかった。小さな時から習っていたスイミングクラブでコーチもした。三才児〜学童〜成人まで受け持っていた。子供の扱いには慣れていた..........筈だった。

 しかし。
 子供好きと育児は全く別物だと最近痛感している。
 日中家にいない僕でさえそう思うのだから、一日中相手をしている嫁さんはさぞ大変だろうと思う。僕も嫁さんも危ない事をしていると思わず「駄目駄目」と言ってしまうが、そう言うと子供は悲しそうな顔をするどころか最近は泣き出してしまうのだ。
 僕は子供の躾は厳しいくらいで丁度いいと思っていたのだが、子供のそういう顔を見ると最近はこれでいいのだろうかと考えてしまう。これは嫁さんも思っていたようで、ある程度までは自分で自由にやらせてみようということになった。
 よっぽど危険なことでない限り家の中では好きにさせるようになったら、子供は実にいきいきとした表情をするようになったが、「駄目」と言うバランスが実は非常に難しい。
 子供もさる者、これで叱られなかったんだからこれもいいんだろう、と子供なりの判断ですぐにエスカレートしていくのだから、やはり片時も目を離せない。
 無論、外で公共のマナーも守れないような人間にはしたくないので、ある程度になったら幾分厳しく躾るようになるだろうから、せめて今、家の中では「小」悪魔であってもいいかと思い始めているし、時々嫁さんが地域の育児サークルに参加しているのでそういう場所で徐々に社会性を育んでいってくれればと願っている。
 しかし帰宅して見るそういうおてんばな「子」悪魔が、最近の僕のエネルギーになっているのは言わずもがなである。


(2003年9月10日)



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