HOME > 豆妻 > #15 ランナーズハイにはほど遠く
 
#15 ランナーズハイにはほど遠く


 健康診断の二次検査の結果が「要診断」で返却された週末に、いよいよ「覚悟」を持ってウォーキングに夜出かける。
 夕食を取って、ひと休みして、子供を風呂に入れたあとに出発。
 最初の十分は頭部から異様に汗が吹き出る。運動らしい運動はここ二年間、週に一回の水泳を除いてほとんどしていないのだから、体がびっくりしているのだろう。
 元々運動は好きな方なので、一汗かくと、自然に「走りたい」という思いにかられるが、大体最初に無茶をして長続きしない質なので我慢我慢とひたすら歩き続ける。
 通りは意外に車の通行量は多いのだが、郊外のせいか、人にはあまり会わない。かえって人に会わない方が気楽でいい。
 二十分ほど歩いて大通りの交差点でUターン。今来た道を折り返す。その途中で我慢できずに走り出す。走るといっても早足程度のジョグだけれども、一気に背中のセンサーがオンになったか、汗が流れ出るのが分かる。一定のペースで一定の呼吸を保っていたつもりが、二往復目に入ると「ハァハァ」と息が上がる。その途中で再び歩き出す。
 夫婦とおぼしきウォーキング中の二人組みに途中出会うがこちらは怪しい息遣いの上余裕もなく、会釈も出来ずに通り過ぎた。
 一旦息が鎮まったので先ほどよりも更に遅いスピードだが走り出す。
 今度は往きの行程を走り切るつもりで足を引きずりながらどうにか交差点に辿り着く。
 交差点を折り返してからは、辿り着いた満足感と共に汗をタオルで拭きつつ星を見ながら歩き出す。家に着く直前に先ほどの二人組みにまた出会うがまたも挨拶できず。
 家に着くと、水泳とはまた違う心地よさに包まれる。誇張ではなく、身体にまとわりついていた薄い皮が一枚剥げ落ちた様な、とでも言うのか。
 たった五十分ほどの「ラン&ウォーク」だったけれど満足して風呂場へ。汗を流して、後はこれをどれだけ続けられるかだなあ、と自分自身に言い聞かせていると右足首に激痛が。
 片足首それぞれ750gづつのウェイトをつけていたのだが調子に乗って走ったのと、ソックスがくるぶしまでのショートだったので擦れて5cmほど皮が一枚剥けていた。
 すでに明日の言い訳を見つけた僕はやっぱり根性無しかもしれない。


(2003年9月15日)



 HOME > 豆妻 > #15 ランナーズハイにはほど遠く
 
 Black Peaks (C)STUDIO SHOUT!