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巻ノ一
 
 〜電車から見える晩春の山を見て
 黄にけぶる頂遠く春がすみ下より迫る葉桜の波
 
 〜あの時見た空を思い出せない
 五月晴れ褪せてゆくのは我のみかじうはちの空涙こぼるる
 
 〜久々に雲雀を聞いて
 山の端に緑あたらし映えにけり雲雀聞こえし姿無くとも
 
 〜入道雲は夏の主
 青に白限りなきかな夏の空熱持つ大地踏みしめ仰ぐ
 
 〜深夜に生まれた君はその名を既に知っていたのか
 月の夜に生まれし娘星奈となんやさしく照らせ己が道のり
 
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