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巻ノ八
 
 〜夢であれば
 朱に染まる服に驚き飛び起きる周り見やれば浅き夢かな
 
 〜ビリー
 ほつほつと伝う雨垂れ鼻先に足で顔拭く寝顔愛犬
 
 〜駆け抜ける
 ワイパアが効かぬ薄暮を走り抜く雨を切り裂き君待つ場所へ
 
 〜同じ空と信じて
 同じ虹見ゆと信じて空仰ぐ遥か遠くの君を想ひて
 
 〜背中を向けた君は
 小さき手すべてを掴む勢いでめくる絵本の山囲まれて
 
 〜日曜の午後
 過ぎてゆく時に絡まる雨静か濡れそぼる花雫光りて
 
 〜梅雨明けはいつだ
 雨雲の向こうに見ゆる青空が来なば待つらむ七月の声
 
 〜するりするりと
 空滑る小さき燕見上げつつ駅まで走る朝のひととき
 
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